布引ハーブ園は、世継山の斜面一面に、紫色に染まるラベンダー、可憐な花のタイム、カモミール、ミント、ローズマリー、セイジなど、約200種7万5千株の様々なハーブの花を楽しめる植物園です。まもなくラベンダーが見頃を迎えます。
夜間開園時には、ライトアップされたグラスハウスの向こうに見える神戸1000万ドルの神戸の夜景は最高の眺めです。
園内には、70種のハーブの利用法を解説した見本園や、リンゴの香りがする香りの芝生、ラベンダー園が散策路沿いにあります。
また、ハーブの歴史の資料館や、ハーブスパイスの香り高い料理が楽しめるレストラン、ハーブを身近に体験できるクラフトコーナー、ハーブガイドなども開催され、見て・触れて・香りを楽しむハーブの世界を体験でます。
布引ハーブ園へのアクセスは、新神戸駅にある神戸布引ロープウェイに乗り、神戸や大阪湾、布引の滝などを見ながら約10分で到着。
布引ハーブ園へは、歩いて行くこともできます。新神戸駅の裏にある登山道から、布引の滝、みはらし展望台を経由して、徒歩で30分から40分ほどです。
布引ハーブ園と神戸の夜景
布引ハーブ園と世継山
現在の布引ハーブ園がある世継山には、元々ゴルフ場がありました。世継山の山林を切り開いて1963年に開業したゴルフ場(布引カントリークラブ)は、1967年の「昭和42年水害」によって被害を受け閉鎖。
ゴルフ場が開業した当時、布引谷の市ヶ原周辺には数十世帯が住む集落があり、茶店などが立ち並んでいました。市ヶ原周辺は水害によって壊滅的な被害を受けましたが、今でも数軒の茶店が営業を続けています。
その後、世継山は再び崩れる可能性があることから、災害対策としてゴルフ場跡地を再整備し、1991年に「神戸布引ハーブ園」がオープンしました。
神戸は独特の地形から過去に幾度となく水害が発生しています。現在では河川の改修や砂防ダムの建設により、水害の危険は減りました。
先日、瀬戸内海の水質が改善しすぎて、特産品のイカナゴの漁獲量減少や、海苔の色落ちが問題になっているという新聞記事を見ました。
また、瀬戸内海の漁場となっている鹿ノ瀬の砂地が減少し続けているといわれて随分経ちます。
本来、降雨によって山から流れ込む川の水が海を豊かにしてきたのですが、今では山からの栄養や、豊かな漁場をつくる土砂の流入がなくなってしまいました。
兵庫県は、魚介の栄養素となる窒素などの濃度を上げるため、工場排水の規制を緩和することを決定しました。それでいいのか?と思ってしまいます。
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