灘のけんか祭り（灘まつり）2018

兵庫県播州地方の秋祭りを代表する「灘のけんか祭り」は、「日本三大荒神輿」の一つに数えられ、勇壮で荒々しい祭りとして全国的に名を知られたけんか祭りです。

灘のけんか祭りは、正式には「松原八幡宮 秋季例大祭」といい、姫路市白浜町にある松原八幡神社で行われる秋季例祭で、「灘まつり」、「妻鹿のけんか祭り」とも呼ばれています。

毎年10月14日（宵宮）、10月15日（本宮）に行われ、一の丸、二の丸、三の丸からなる3基の神輿をぶつけ合わせる神事と、旧7ヶ村（灘7村）の絢爛豪華な屋台が激しく練り競う勇壮な屋台練りが見どころです。

灘のけんか祭りは、「松原八幡神社秋季例祭風流」として、姫路市と兵庫県の重要無形民俗文化財に指定されており、毎年15万人を超える観光客で混雑します。

また、獅子屋台の奏でる 「だんじり太鼓の音」が、環境省の「残したい日本の音風景百選」に指定されています。

灘のけんか祭りの起源

灘のけんか祭りの起源は、応仁の乱で焼失した松原八幡神社の再建の竣工祭に、赤松正則が寄進した米俵を木組に積み上げ、お旅山へ担ぎ上げたのが始まりと言われています。

灘のけんか祭りの最大の見所は、10月15日の本宮で行われる「神輿練り」です。

神様が乗り移られた、「一の丸」、「二の丸」、「三の丸」と呼ばれる3基の神輿は、15日の本宮のお昼過ぎ、松原八幡神社の拝殿前と楼門前の広場で激しくぶつけ合います。この神輿は、「壊れれば壊れるほど縁起が良い」とされています。

神輿練りを終え、松原八幡神社を出発した神輿は、各地区の屋台を従え、西へ1kmほど離れた御旅山へと向かいます。

御旅山の練り場に先頭で入ってくる露払い役の松原の獅子屋台（だんじり）太鼓は日本の音風景100選に選定されています。

御旅山の麓にある練り場でも激しく練り合わされ、神輿練りのクライマックスを迎えます。

練り場での練り合わせを行った後、獅子屋台、神輿、各地区の屋台が御旅山を登り、山頂にある松原八幡神社の御旅所で神事を行います。

御旅所での神事が終わり、夕方になると、神輿や屋台が御旅山を下山し、麓の練り場で練り合わせてから、各村へと帰って行きます。

松原八幡神社から西へ1km程離れた小高い山が御旅山で、山頂には御旅所があります。

松原八幡神社を出た神輿と屋台は、この御旅山の麓の「練り場」でも激しく練り合わせます。この練り場には、段々畑のような「桟敷席」と呼ばれる有料の観覧席が設けられています。

練り合わせの後、神輿と屋台は御旅山へ登り、山頂で神事が行われます。

神事が終わると、神輿と屋台は順に下山します。神輿は再び練り場で練り合わせ、その後、松原八幡神社へ戻ります。

神輿が松原八幡神社へ向かった後、各地区の屋台は練り場で練り合わせます。この頃には辺りは暗くなり始め、屋台には電飾の明かりが灯されます。

祭りの進行は時間がずれることがあります。
14日は雨天決行予定、15日は荒天等で中止の場合16日に順延

10月14日（宵宮）
午前中　各地区町内練り
11:30～14:40　各地区の屋台宮入
13:35～16:20　各地区の屋台宮出

10月15日（本宮）
5:00～　露払いの儀（松原八幡神社拝殿前）
6:30～　潮かきの儀（えびす浜・宇佐崎蛭子神社下）

9:25～11:20　各地区の屋台宮入
11:50～　宮遷しの儀（松原八幡神社拝殿から楼門前鳥居）
12:00～　神輿幟宮入

12:45～　神輿の宮出
12:55～　各地区の屋台宮出
14:30～　御旅所神事
16:30～　神輿の御旅山下山
16:50～　各地区の屋台御旅山下山