旅客船復活! 兵庫県洲本市「洲本港」と大阪府泉南郡岬町「深日港」に高速船が就航

洲本港と深日港に客船航路が3ヶ月間だけ復活

兵庫県洲本市の「洲本港(すもとこう)」と大阪府泉南郡岬町の「深日港(ふけこう)」を結ぶ旅客船(高速船)が、2017年6月25日から9月下旬まで、「社会実験運航」を実施します。

この航路は、1999年まで就航していた航路で、2016年には、復活に向けて試験運行も行われていました。この航路が復活すると、泉州や関西空港、和歌山から、淡路島や四国へのアクセスが便利になります。

洲本港は、神戸淡路鳴門自動車道を走る高速バスのターミナル駅「洲本バスセンター」に近く、洲本から高速バスや路線バスを使って、淡路島の隅々までアクセスできます。この夏オープンするアニメのテーマパーク「ニジゲンノモリ」へのアクセスも便利になります。

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また、四国方面への高速バスも開通しているので、香川県や徳島県へのアクセスも便利になります。

洲本港 - 深日港 旅客船

運航期間中は、1日4往復8便が運航され、輪行バッグで自転車も積載可能(無料)です。

運航期間:2017年6月25日~9月下旬
乗船料:
大人(中学性以上)1500円
子供(小学生) 500円
未就学児は無料
所要時間:約55分
輪行バッグで自転車も積載可能(無料)
※乗船予約、チケットの購入方法等詳細については、後日発表されます。

洲本市

輪行バッグとは、ロードバイクやクロスバイクなど、車輪の取り外しが簡単な自転車を収納する袋のことで、フレームサイズ程度の大きさの袋です。自転車を輪行バッグに収納すると、鉄道や船などで、手荷物として車内や船内に持ち込むことができます。

洲本港

兵庫県洲本市海岸通
洲本港の地図

深日港

大阪府泉南郡岬町深日
深日港の地図

洲本港洲本港

洲本港 - 深日港 旅客船旅客船復活! 兵庫県洲本市「洲本港」と大阪府泉南郡岬町「深日港」に高速船が就航

明石海峡大橋が開通するまでの淡路島へのアクセス

今は、明石海峡大橋や大鳴門橋の開通によって、海上輸送のルートが、明石港と岩屋港を結ぶ「淡路ジェノバライン」のみとなりましたが、明石海峡大橋や大鳴門橋が開通するまでは、洲本港には、神戸港、大阪港、和歌山を結ぶ旅客船やフェリーが運航していました。

明石海峡大橋や大鳴門橋が開通する前は、淡路島への交通手段は、神戸港中突堤(神戸市)と洲本港(洲本市)を結ぶ「共同汽船」、深日港(大阪府)と洲本港(洲本市)を結ぶ「深日海運」、大阪港天保山・関西国際空港(大阪府)と洲本港(洲本市)を結ぶ「共同汽船」、深日港・泉佐野港(大阪府)と津名港(淡路市)を結ぶ「大阪湾フェリー」、西宮港(西宮市)と津名港(淡路市)を結ぶ「甲子園高速フェリー」、須磨港(神戸市)と大磯港(淡路市)を結ぶ「淡路フェリーボート」、岩屋港(淡路市)と明石港(明石市)を結ぶ「播淡連絡汽船(現 淡路ジェノバライン)」、カーフェリーの「明石淡路フェリー」などの海上ルートが中心でした。

ほかにも、福良港(南あわじ市)と撫養港(徳島県)、阿那賀(南あわじ市)と亀浦港・撫養港(徳島県)を結ぶフェリーなどがあり、淡路島は、阪神と四国を結ぶ交通の要として機能していました。

私も、明石海峡大橋が開通するまでは、神戸港からの高速船や、明石港からの明石淡路フェリー、須磨港からの淡路フェリーボートはよく利用しました。

昔の洲本港

現在の洲本港には、就航する客船やフェリーはありませんが、昭和後期までは、海上輸送の拠点となっていました。

洲本市には、日本有数の紡績工場「鐘紡洲本工場(鐘淵紡績・現 カネボウ株式会社)」があり、1986年(昭和61年)に工場が閉鎖されるまでは、三洋電機洲本工場(現 パナソニックエナジー社洲本工場)とともに、淡路島の経済の中心を担っていました。

当時は、洲本港を中心に交通網が発達しており、洲本と福良を結ぶ「淡路鉄道」という電車も走っていました。

昭和の末期になって、鐘紡洲本工場の閉鎖とともに、洲本港の役割も小さくなり、鉄道の廃止、航路も縮小、廃止されました。

ちょうどその頃、大鳴門橋(1985年開通)と明石海峡大橋(1998年開通)の建設計画で、神戸、淡路島、四国を結ぶ鉄道路線の案もあったそうですが、採用されることはありませんでした。

今回、社会実験運航を実施する深日港との航路は、以前就航していた航路の一つで、この航路が復活すると、関西空港から淡路島へのアクセスが便利になります。

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