おいしい神戸の水 神戸ウォーター布引の水の秘密と六甲山の関係 ブラタモリのロケ地巡り

ブラタモリ神戸編のロケ地巡り

このページの目次

  1. ブラタモリ 神戸はなぜ1300年も良港なのか?
  2. 神戸港の始まりは兵庫津・兵庫運河
  3. 神戸の発展に欠かせなかった六甲山の存在
  4. 神戸の水と六甲山 船乗りに愛された神戸ウォーター
  5. 布引貯水池と布引五本松堰堤
  6. 次回ブラタモリ神戸編は「#65 神戸の街 ~神戸はなぜハイカラなのか?~」
  7. ブラタモリ神戸編のロケ地巡り写真集

ブラタモリ 神戸はなぜ1300年も良港なのか?

先日、NHK総合テレビでブラタモリ神戸編「#64 神戸の港」が放送されました。タイトルは「#64 神戸の港 ~神戸はなぜ1300年も良港なのか?~」

神戸港と六甲山
神戸港と六甲山

ブラタモリ神戸編 放送日決定  「#64 神戸の港」、「#65 神戸の街」 神戸港開港150周年

神戸港の始まりは兵庫津・兵庫運河

神戸港は日本を代表する港湾の一つ。現在の兵庫区にある兵庫運河が神戸港の始まりとされ、以来、1300年の歴史を刻みつつ発展してきました。

兵庫運河、新川運河
兵庫運河、新川運河

奈良時代には「敏馬(ぬみめ)の浦(現在の神戸市灘区)」に遣唐使船が停泊したと言われ、奈良時代の後半になると、その西側に「大輪田ノ泊(おおわだのとまり)」が築港されたとされます。


兵庫運河、内海跡

その後、兵庫津と呼ばれるようになり、西国街道が通り、海と陸の交通の要衝として発展してきました。西国街道と神戸港がつながることで神戸の発展が加速され、軍事的にも重要な場所とされてきました。

安土桃山時代の1581年(天正9年)に、現在の中央市場跡地付近に兵庫城が築かれ、江戸時代の1617年(元和3年)に兵庫陣屋となり、1769年(明和6年)に幕府の直轄領となり出先機関として勤番所が置かれました。その後、明治になって最初の兵庫県庁が置かれたのが、この兵庫津です。兵庫県の名前の由来にもなっています。

兵庫城跡、最初の兵庫県庁跡
兵庫城跡、最初の兵庫県庁跡


兵庫城跡、最初の兵庫県庁跡

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神戸の発展に欠かせなかった六甲山の存在

長い歴史の中で神戸港を支えてきたのは、神戸の地形にあると番組では語られています。その中でも、神戸港の発展には、六甲山の存在が大きかったとされています。

六甲山は、摂津国(畿内)と播磨を分断し、人と物の流れをこの地に集中させたことが神戸の発展につながったそうです。六甲山の西の端にある、鉢伏山と旗振山は、山肌が海岸線までせまり、明石海峡とともに重要なポイントになったとされています。

鉢伏山と旗振、山須磨浦公園、須磨浦山上遊園
鉢伏山と旗振、山須磨浦公園、須磨浦山上遊園

神戸の水と六甲山 船乗りに愛された神戸ウォーター

歴史の難しい話は、このぐらいにして、神戸を支えてきたものの一つに「神戸の水」と呼ばれる布引貯水池の水があります。人の集まる場所には水が欠かせません。

布引貯水池と布引五本松堰堤
布引貯水池と布引五本松堰堤

この神戸の水は、六甲山を水源に、布引貯水池に蓄えられた水で、適度なミネラル分を含み、水を腐らせる有機物などの不純物をほとんど含まないという特徴があり、「名水百選」にも選定されています。

不純物を含まない神戸の水は「腐らない水」といわれ、船乗りからは「赤道を越えても水が腐らず、非常に良質でおいしい」と評判を呼び、「神戸ウォーター」として人気を集めたそうです。

不純物を含まない理由は、六甲山の地形と地質にあります。急峻な流れが不純物を水に溶け込ませる時間を与えず、また、多すぎず少なすぎない適度なミネラル分を水に含ませます。さらに、六甲山を形成する花崗岩がその水を適度に濾過するため、神戸の水は「腐らない水」になるということです。


布引五本松ダムと布引貯水池

布引貯水池と布引五本松堰堤

布引貯水池は、六甲山から流れる生田川水系の布引谷川を水源とし、神戸水道創設時の水道施設として建造され、1900年(明治33年)に完成しました。

布引五本松堰堤
布引五本松堰堤

ダムの正式名称は、布引五本松堰堤(ごほんまつえんてい)で、日本最古の重力式コンクリートダムです。建設当時は日本で最大の洋式ダムでした。

日本で7番目に造られたの近代水道として奥平野浄水場に給水を始めた水道施設で、布引貯水池、布引五本松堰堤は、国の重要文化財に指定されており、近代水道の歴史の中でも注目されています。布引貯水池の下流には、日本三大神滝として知られる布引の滝があります。

布引の滝
布引の滝

布引ダム(五本松堰堤)は、「近代水道百選」、「ダム湖100選」に選定され、布引渓流は「名水100選」、布引の滝は「日本の滝100選」に選定されています。

布引ダム・布引貯水池(五本松堰堤)は生田川・布引の滝の上流に位置し、六甲山最高峰、再度山、摩耶山への登山道、ハイキングコースが通じており、四季を通じてたくさんのハイカーが訪れる人気スポットです。

ここから、布引ハーブ園や、生田川の源流をたどりながら、市ヶ原~トゥエンティクロスを経由して神戸森林植物園の東門へ行くこともできます。新神戸から神戸森林植物園へは2時間ほどです。

菊水山、再度山、神戸森林植物園、摩耶山などの六甲山系の山は神戸の水源を支える大切な森です。

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神戸森林植物園の東門
神戸森林植物園の東門

2006年に「猿のかずら橋」、2007年には、満水放流時にダム直下に見える「五本松かくれ滝」が、新たな観光スポットとして加わりました。

次回ブラタモリ神戸編は「#65 神戸の街 ~神戸はなぜハイカラなのか?~」

次回のブラタモリ神戸編は「#65 神戸の街 ~神戸はなぜハイカラなのか?~」
2017年2月25日(土)午後7時30分~8時15分の放送です。

出演
タモリ
近江友里恵

ナレーション
草彅剛

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神戸港と六甲山
神戸港と六甲山

須磨浦山上遊園から見た神戸港の風景
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鉢伏山と旗振、山須磨浦公園、須磨浦山上遊園
鉢伏山と旗振、山須磨浦公園、須磨浦山上遊園

須磨浦山上遊園から見た明石海峡大橋と淡路島
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兵庫運河、新川運河
兵庫運河、新川運河

大和田橋
大和田橋

大和田橋
大和田橋

兵庫城跡、最初の兵庫県庁跡
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布引貯水池と布引五本松堰堤
布引貯水池と布引五本松堰堤

布引五本松堰堤
布引五本松堰堤

布引の滝
布引の滝

北野浄水場跡
北野浄水場跡

奥平野浄水場、神戸市水の科学博物館
奥平野浄水場、神戸市水の科学博物館

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